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一年の計は…SCP-6154を紹介!

  • 執筆者の写真: ふーめーきん
    ふーめーきん
  • 2024年1月1日
  • 読了時間: 1分

ハッピーニューイヤー









新年からいきなり

変な記事だと思いましたか?

ですがこれが今回のSCPの異常性!しっかり紹介していきますよ!







バカと異常は使いよう

アイテム番号: SCP-6154

オブジェクトクラス: Thaumiel

 早速止めます。オブジェクトクラス欄の所に見慣れない文字列があると思います。今まで紹介してきたSCPは(妙ちきりんな表記のヤツがあったとは言え)どれもSafe、Euclid、Keterの3つに分類されていましたね。


 オブジェクトクラスというのを簡単に説明するのであれば、そのSCPの収容難易度が適切でしょう。金庫にぶち込んでも何も無ければSafe、ぶち込んでも異常性が見られるのがEuclid、その中でも危険なやつだったりそもそもぶち込めないのがKeterです。ではこのThaumielは何なのでしょうか?


 正解は「金庫そのもの」です。つまり他のSCPを確保したり収容したりするのに役立つSCPなのです。ただ基本的にはThaumielの存在は下級の職員には秘匿されています。よく「財団の最終兵器」とも呼ばれるThaumielですが、SCPである以上異常存在であることに変わりはないので、取り扱いには他のSCP同様(またはそれ以上に)慎重にならなくてはいけません。


 Thaumielの例としては、別の世界線に移動できるハンガーのようなもの、記憶処理薬の原材料を吐き出す大きなウツボ、果ては世界を再構築する機械など、非常に多岐にわたります。


 ひとまずThaumielの説明はここまでにして、続きを読んでいきましょうか。

特別収容プロトコル: 本文書には効果が比較的小さい魔術に対して嫌悪感や過敏症を示さないすべての職員がアクセス可能です。

上記に該当する職員は、毎年1月1日にSCP-6154にアクセスするように勧告されています。

 はい、早速私の説明が無駄になりました。なんとこのSCP、ほぼ全ての職員が見ることができ、しかも毎年1月1日にアクセスすることを推奨されています。いいんですかこれ…?


 念の為補足すると、先程のThaumielの説明が間違っている、ということではなく、記事作成者によってThaumielの扱いが違うことが原因です。近い言葉で言えば『解釈違い』でしょうか。ということで、ここの財団ではThaumielは比較的緩い扱いであり、下級の職員にも存在が伝えられている、ということになります。


 全職員に推奨されるSCP-6154の効果とは何なのでしょうか?説明を読んでみましょう。

説明: SCP-6154は財団データベースを通して毎年本エントリに影響を与える周期的な現象です。

現地時間1月1日にアクセスした場合、その時点でサイトに駐留して業務を行なっている職員は、想定される情報ではなく「ハッピーニューイヤー」というメッセージを受け取ります。この効果は本文書を更新するか一度閉じて開き直すまで継続します。これらの行動が取られた時点でアノマリーは終了し、次の年まで発生しません。

 SCP-6154は、財団のデータベースでSCP-6154自身の報告書を1月1日に見たときに発生する異常現象のようです。


 1月1日にこのページを見ると、本来の報告書…ではなく『ハッピーニューイヤー』とだけ書かれたページが現れます。ページの更新を行うと本来の報告書に戻るようで、この『ハッピーニューイヤー』の文字列は来年の1月1日まで発生しなくなるようです。


Q. それだけ…?

A. それだけではないです。続きを見てみましょう。

SCP-6154に曝露した対象者の大半は満足感の増加を報告します。この効果は新年について不安、ストレスなどといったあらゆる懸念のいずれかを表明していた職員に特によく見られます。

SCP-6154の発生以降、職務や個人的な将来の計画に関する、スタッフ間の意欲・全体の熱意が劇的に上昇しています。この刺激効果は同年の12月31日まで継続するように見受けられます。

 なんということでしょう。SCP-6154を見た人は満足感の増加を感じるようです。更に仕事への意欲や熱意が爆上がり!これは積極的に使わせますよね。

なにより、この効果はその年の12月31日まで続くと見られています。これで、毎年お正月にこれを見るだけでその年の仕事がテキパキと進むようになる、というわけですね。


 さて、SCPの異常性については以上ですが、今回は発見記録もございます。

発見記録: SCP-6154は、休日も業務を継続している職員に対する励ましの言葉を伝達する目的で、レベル1研究員のスノー博士が個別のSCPスロットを使用した後に発見されました。

スノー博士は当初職業意識の低い行動であるとして懲戒処分を受けましたが、後にスノー博士が弱い奇跡術行使能力を保有しており、SCP-6154を作成した際にこれを行使したことが判明しました。さらなる研究の結果、スノー博士は遺伝によってもたらされる弱い異常特性について陽性を示しました。

スノー博士はその後課された短期の停職処分の終了後に以前の地位へ戻され、SCP-6154はThaumielに再分類されました。

 なんとこのSCP、スノー博士という財団職員が独断で作成し、SCPのデータベースに登録してしまったものなのでした。休日出勤の同僚を励ます目的とのことですが、当然こんな事をしたら怒られが発生します。ということでスノー博士は懲戒処分を受けてしまいました。

しかし後に財団が調査すると、このSCPには奇跡術(いわゆる魔法)がかけられており、スノー博士はそういった魔法が使えるということがわかりました。結果としてスノー博士は停職後に元のポストに戻り、SCPにはThaumielのオブジェクトクラスが与えられて万事解決したようです。



余談

 SCPをよく見ている人は「頭脳のプロフェッショナルなはずの財団職員が公私混同なんかする?」「Thaumiel指定が軽くない?」という疑問を抱いてると思います。


 しかし先述の通り、これについては全て「財団に公式設定は存在しない」という一言で片づけられます。例えば「Thaumielは最高機密である」という公式設定はありませんし、極端な話「財団は秘密結社である」「オブジェクトクラスはSafe→Euclid→Keter」なんていうものもありません。あくまで多くの人がその設定を採用しているだけです。


 また前者の疑問点に関しては、かつて流行っていた「lolFoundation(たのしいざいだん)」を彷彿とさせる、というコメントが英語版のディスカッション(コメント)欄に寄せられたりしています。


 「SCP財団」というのは決して、怖いもの、恐ろしいものだけしか投稿してはならない、というルールはありません。作風ですらもカノンは存在しないのです。実際、日本支部のカノンハブの1つには、異常存在の数がとても少なく、そのほとんどがSafeクラスの世界の財団職員たちの日常を描く「ちいさなざいだん」というものも存在します。


普段のSCPとはかけ離れているかもしれません。それでも、こんな「平和な世界」も確かに存在するし、あり得るのです。







閲覧ありがとうございます!

最後はシンプルに、

このオブジェクトの項目名と共に

締めさせていただきます!

それでは皆さん、

今年もよろしくお願いします!









SCP-6154

ハッピーニューイヤー、SCP財団!







この記事の内容は『クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス』に従います。

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